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全 5 章中 3 章
大六壬探原
占時は大六壬において最も先行する一環である。いわゆる「卒然として相遇するを機といい、自然に符合するを神という」とは、起課のその瞬間に取り用いる時辰こそ、天機と神妙の交会点であることを意味する。古人は占時を「先鋒門」と呼んだ。なぜなら、それは布式推演を待たずして、すでに先声人を奪い、全課の基調を定めるからである。
占時がもし日干の財にして、また旺気に乗じ、吉神良将の上下相生を得れば、財帛の事を主る。占時がもし日馬(駅馬)ならば、天空に逢わず、空亡に落ちない限り、出入道路を主り、行止ともに宜し。占時がもし日貴、日徳、日禄にして、また財星を兼ね帯びれば、官によりて財を得、あるいは官宦の人に依托して事を為し利を得ることを主る。しかし、もし刑を披き煞を帯び、三伝の中にまた凶将を見れば、かえって財によりて争訟するを主る。もしこの時、三伝に青龍、六合、太常を見て、日干と三合六合を成し、かつ刑克を見なければ、仕人は加官進爵し、秀才は及第登科し、庶人は官に見えて理を得、あるいは高人の提携を得る。
占時がもし日支と三合または六合を成せば、内事の和合を主る。もし式中に子孫爻が旺相気に乗じて吉神を帯びるを見れば、添丁の喜びあるいは子孫輩に和合の事あるに応ず。もし合中に鬼を帯び、上に朱雀、勾陳を見て、課が「乱首」(四下賊上)あるいは「絶嗣」(四上克下)を得れば、眷属仇を成し、内事の竞争を主る。仕人がこれに遇えば、同僚の不睦を主り、公吏がこれに遇えば、同輩相残すを主る。もし占時が同時に日干に合し又日支に合すれば、内外両動を主り、和合の事は一端に止まらない。
占時が日干の六害ならば、外憂を主り、日支の六害ならば、内憂を主る。占時が空亡に落ちれば、虚詐実ならずを主り、閑占は益なし。もし式中に三合六合を見て、上に六合、天后、青龍、太常を帯びれば、凡そ占うは空喜にして、終に成功し難し。ただ病訟の二事のみ空亡を以て最も吉とす——新病は空に逢えば病散じ、旧病は空に逢えば人亡ぶ。この中の区別は知らざるべからず。凡そ事を占いて空亡を見れば、旬を出でて成る可し。人を訪ねれば見えず、人に託すれば効なし。失物を占うに、もし類神が空亡に落ちれば、特に尋ね獲るに難し。もし鬼が空亡に落ちれば、仇敵ありとも畏るるに足らず、空なれば力なきが故なり。もし日干自身が空に落つるならば、たとえ三伝鬼と為り、上に凶神を挟むとも、害を為さず——我すでに空に落ちれば、彼は見るを得ず、誰と争わんや。空亡の中にもし太陰を見れば、虚詐設謀を主り、玄武を見れば、盗賊の財を窺うを主る。
占時が日墓にして、また三伝の中に見えれば、田土の紛糾あるいは茔葬の事を主る。占時が干衝ならば、外動を主り、支衝ならば、内動を主り、あるいは家宅卑幼の事および人と争うを主る。占時が日刑あるいは日干の劫煞ならば、出入の事、来たること急促なりを主る。占時が日破ならば、破財走失を主る。もし発用また日鬼と為れば、課名「天罡」、病訟を占うに最も凶。もし鬼がただ中末伝にのみ現れれば、その凶はやや緩む。占時が日破にして、上に吉神を帯び、式中に玄武を見てかつ日干と相合して財と為る者は、失物復た得可し。もし占時が日破にして、上に凶神を見て、式中に玄武を見、而して玄武の乗ずる神のまた財爻を克する者は、失物尋ぬるに難し。もし玄武の乗神と日干とが鬼と為り、旺相に値して刑害を帯びれば、盗賊の人を傷つくるを主る。もし勾陳が玄武に制せらるれば、また盗を捕うる人の傷つけらるるを主る。また昼夜時の弁あり:昼占にして夜時を得れば、事多く暗昧にして、病は沈重を主り、訟は冤屈を主る。夜占にして昼時を得れば、その理は反推して知る可し。
月将は直事門なり。即ち每月中気の後、太陽の在する躔次なり。太陽の臨む所は、吉は吉を増し、凶は凶を散ず。その効用は天徳、月徳と同じ。月将もし伝に入れば、福沢浅からず——繋かる所の神の吉なれば益々吉、繋かる所の神の凶なれば凶を減ず。たとえ空亡に値すとも、空論と作さず。太陽は諸曜の主にして、三旬の事を統管し、得て空にすべからざるが故なり。
経に云う:日干は外事門、日支は内事門。凡そ占うに、干は我、支は彼。干は外、支は内。干は動、支は静。干は人、支は宅。干は男、支は女。進退順逆、禍福盛衰を知らんと欲せば、ここに深く留意せざるべからず。推して広くすれば、万物万事、此の如くならざるはなし。
干支相加の生克合比を論ず:
干支上神の交互を論ず:
干支旺墓敗絶を論ず:
干支刑空を論ず:
体は此くの如しと雖も、用は或いは変更す。学者は一を挙げて三を反すべし。決して膠柱鼓瑟すべからず。
四課の中、第一課は日の陽神、第二課は日の陰神、第三課は辰の陽神、第四課は辰の陰神。陽神は出見の事を主り、陰神は伏蔵の事を主る。総じて両陽を主とし、陰はこれに次ぐ。
四課の全き者は、事正しく、順にして易し。四課の全からざる者は、事正しからず、逆にして難し。大凡そ生、合、徳、禄、旺、相を見る者は吉と言い、克、害、刑、衝、空、墓を見る者は凶と言う。
三伝は課体の隠微発露にして、事物発展の機芽の在る所なり。故に課は体と為し、伝は用と為す:伝の吉にして課の凶は、事終に吉なる可し。伝の凶にして課の吉は、事少しも成る有ることなし。
初伝は発端門なり、事の起点に応ず。もし初伝神将比和し、上下相生し、また徳禄に逢わば、挙事心に称い、危ありとも救いあり。
中伝は移易門なり、事の変遷に応ず。もし初凶中吉ならば、凶を移して吉となす。初吉中凶ならば、吉を移して凶となす。母が子に伝うれば順、子が母に伝うれば逆。鬼は事の壊を主り、墓は事の止を主り、害は折腰にして事多く阻隔し、破は中辍を主り、空は断橋にして又折腰と為る——皆な事体の成らざるを主る。
末伝は帰計門なり、事の終結に応ず。発用は初に在り、決事は末に在り、最も緊切なり。もし初伝が下の賊克を受け、而して末伝がその賊克を制せられる者は、終に反凶為吉する可し。末が初を克するは、「終来克始」と為し、遠行万里にして危うからず、水に入るも溺れず、火に入るも焼かれず、病蘇り災止む。もし破害を加うれば阻隔あり、吉凶ともに成らず。空亡に逢えば事結果なし。
三伝綜合判断:
三伝と天将:
三伝と空亡:
三伝と干支四課:
三伝生克合衝総論:
以上は三伝の大旨なり。学者は須く詳しく消息を審らかにし、その切要なる者を択んで断ずべし。庶くは毫釐の差、千里の謬りを免れんことを。
太公三伝を立つるに、極めて発端を重んず。発端とは発用なり。四課の禍福を左右する能い、その力甚だ大なり。故に特に詳論す。
発用と四課:
発用と賊克:
発用と天将:
発用と五行生克:
発用と生旺墓絶:
発用と衝、破、空亡:
発用と旺相休囚:
再びその日干との関係を見る:我を生じ、我に比し、我が克する者は、旺相を以て宜しとす。我を克し、我を盗む者は、休囚を以て忌まずとす。
干支課伝の亨通困頓は、外に現ず。旬遁、元遁の否泰は、内に蔵る。外に現ずる者は見易く、内に蔵るる者は察し難し。故に須く兼察すべし。
十干遁義:
これは十干の大義なり。仍お課、伝、年、命を通会して、以て決断すべし。
按ずるに:《六壬説約》に云う:壬数の倚伏は遁干を視る。然れどもただ旬遁の干を視るべきのみ。五子元遁の干を推すべきにあらず。此の説理あり。宜しくこれに従うべし。且つ顧此失彼を免る。
六旬空亡表は下記の如し:
| 旬 | 空亡の支 |
|---|---|
| 甲子旬 | 戌、亥 |
| 甲寅旬 | 子、丑 |
| 甲辰旬 | 寅、卯 |
| 甲午旬 | 辰、巳 |
| 甲申旬 | 午、未 |
| 甲戌旬 | 申、酉 |
十干は各々諸支を分統し、甲子旬は癸酉に至りて止む。戌亥の二支を遺して統内に在らざるを、故に空亡と名づく。皆な日干を主とす。
空亡の階層:
空亡が吉凶に与える影響:
旧書諸説:
十二神中の天空に至りては、別に説ありと雖も、その大旨は此れと相通ず。
我を生ずる者は父母、我が生ずる者は子孫、我を克する者は官鬼、我が克する者は妻財、同类は兄弟——これ五行生克の定名なり。変化窮まりなしと雖も、要するにまた人情物理の中を出でず。
《畢法賦》五憂の説:
但し、もし日、辰、年、命の上に制伏の神を得れば、また険を化して夷と為す能い。当に憂うべきも憂えず。制伏とは何ぞ?木多ければ土を克す、則ち金は制伏と為る。火多ければ金を克す、則ち水は制伏と為る。土多ければ水を克す、則ち木は制伏と為る。金多ければ木を克す、則ち火は制伏と為る。水多ければ火を克す、則ち土は制伏と為る。
概論: 我を生ずるは扶助、我を盗むは脱耗、我を克するは官訟、我が克するは財利、同类は劫耗。必ず占時の干、支、三伝、年命および所乗の天将を視て、消息盈虚し、始めてその休咎を決す可し。
六壬の吉凶は、全く生克に憑る。万事の否泰は、皆な貴神に責む。神将各々五行を具うと雖も、断課は多く所乗の神を以て主とす。
十二天将五行:
| 天将 | 五行 |
|---|---|
| 貴人 | 己丑土 |
| 螣蛇 | 丁巳火 🔥 |
| 朱雀 | 丙午火 🔥 |
| 六合 | 乙卯木 🌱 |
| 勾陳 | 戊辰土 |
| 青龍 | 甲寅木 🌱 |
| 天空 | 戊戌土 |
| 白虎 | 庚申金 |
| 太常 | 己未土 |
| 玄武 | 癸亥水 🌊 |
| 太陰 | 辛酉金 |
| 天后 | 壬子水 🌊 |
十二支神定名:
| 地支 | 神名 | 地支 | 神名 |
|---|---|---|---|
| 子 | 神后 | 午 | 勝光 |
| 丑 | 大吉 | 未 | 小吉 |
| 寅 | 功曹 | 申 | 伝送 |
| 卯 | 太衝 | 酉 | 従魁 |
| 辰 | 天罡 | 戌 | 河魁 |
| 巳 | 太乙 | 亥 | 登明 |
判断原則: 貴人は本姓土なれども、もし神后(子)に乗ずれば、則ち水を論ず。必ずその所乗の神および所臨の地(陰神を兼看す)を視て、乃ち従違を定む。
天将吉凶次序:
要訣: 吉将は吉なりと雖も、制を受くれば則ち吉と為さず。凶将は凶なりと雖も、克せらるれば則ち凶なる能わず。吉将もし日干を生合すれば、則ち吉なる者愈々吉。凶将もし日干を刑克すれば、則ち凶なる者凶に加わる。
課、伝は、人の同じき所なり。年、命は、人の独りなる所なり。課伝凶にして年命に救いを得る者あり。竟に禍を転じて福と為す可し。神将吉にして年命に刑衝する者あり。反って喜びの処に憂いを生ぜしむ。往往にして同じく一課を占いて断じて論ずること各おの異なるは、皆なこれ年命の同じからざるが故なり。先賢は年命を以て変体門と為す。蓋しこれを謂うなり。
年命判断要旨:
その他の父母、兄弟、子孫を見る者は、ともに法に依りて論断すれば、自ら談言微中す可し。
凡そ神の陽なる者はその大象を見る。而してその隠微は陰に帰す。蓋し陽あれば陰なき能わず。陰神は乃ち事の帰宿なり。もし詳観せずんば、豈に吉凶の底蘊を判ずるを得んや。
十二貴神陰神査法:
各類占断の視る所の陰神:
| 占事 | 視る所の陰神 |
|---|---|
| 貴に謁し、昇遷徵召 | 貴人の陰神(日貴は夜を視、夜貴は日を視る) |
| 小児の病、物怪 | 螣蛇の陰神 🔥 |
| 考選、文書口舌 | 朱雀の陰神 |
| 交易、婚姻子孫 | 六合の陰神 |
| 詞訟、田土 | 勾陳の陰神 |
| 天雨、財利官爵 | 青龍の陰神 |
| 天晴、僧道奴僕 | 天空の陰神 |
| 道路、死亡疾病 | 白虎の陰神 |
| 印綬、衣服宴会、父母 | 太常の陰神 |
| 捕捉、盗窃 | 玄武の陰神 |
| 婢妾、陰私 | 太陰の陰神 |
| 婦病、妻を求む | 天后の陰神 |
要訣: 陰神は必ず課、伝、年、命の中に発見し、旺相にして空ならず、しかも日辰と徳合相生して、始めて皆有物、所謀みな通ずと言う可し。もし日、辰、年、命を刑克すれば、課伝に入ると雖も、終に失敗に帰す。もし課伝に入らざれば、類の閑地に在るを謂う。もし休囚空亡に値すれば、無類を謂う。占う所更に結果少し。
太歳は、即ち歳支なり。乃ち五行の標、歳功の本、事を天庭に主り、至尊の神と為す。
太歳の要義:
五行旺相死囚休表:
| 季節 | 旺 | 相 | 死 | 囚 | 休 |
|---|---|---|---|---|---|
| 春 | 木 🌱 | 火 🔥 | 土 | 金 | 水 🌊 |
| 夏 | 火 🔥 | 土 | 金 | 水 🌊 | 木 🌱 |
| 秋 | 金 | 水 🌊 | 木 🌱 | 火 🔥 | 土 |
| 冬 | 水 🌊 | 木 🌱 | 火 🔥 | 土 | 金 |
| 四季月 | 土 | 金 | 水 🌊 | 木 🌱 | 火 🔥 |
旺相休囚の応用:
更深一層の理: 将来して進む者は相と為し、進んで令に当たる者は旺と為し、成功して退く者は休と為し、退いて気なき者は囚と為し、司令杀伐する者は死と為す。必ず占時の干、支、三伝、年命等の処に乗ずる天将を視て、孰れが喜神(旺相を欲して休囚を欲しまず)なるか、孰れが忌煞(休囚を欲して旺相を欲しまず)なるかを弁ずべし。
微妙の処: 相は旺に妙る——旺は則ち極盛の物、その退くことかえって速し。相は則ち方長の気、その進むこと涯なし。休は囚に甚し——囚は則ち既に極まった勢、将に漸く生ぜんとす。休は則ち方に退く神、還た速やかに復せず。死は則ち棄てて論ぜず。凡そ喜ぶ所、忌む所、宜しく此の意を以て消息すべし。
徳は、福佑の神なり。凡そ日に臨み伝に入れば、凶を転じて吉と為す能う。その名四あり:天徳、月徳、日徳、支徳。而して日徳は特に吉。ともに生旺に宜しく、休囚には宜しからず。空に逢い、空に落ち、および神将外戦するを忌む。徳が干に加わり発用して鬼と為るも、仍お徳として断ず。蓋し徳は鬼を化して吉と為す能うが故なり。
四徳歌訣:
合は、和順の神なり。凡そ日に臨み伝に入れば、和合成就の喜びあるを主る。蓋し陰陽配合し、奇偶交逑すれば、故に凡ての事皆な成る。その名三あり:干合、支合、三合。三者の中、干合を主とし、支合これに次ぎ、三合またこれに次ぐ。必ず徳、禄、喜神(春戌、夏丑、秋辰、冬未)と併臨して乃ち吉。もし凶将に乗じて凶と合すれば、則ち反って凶。
合の変格:
各類合式:
鬼は、賊害の神なり。干支の中、陽克陽、陰克陰を鬼と為す。経に曰う:伝中鬼多ければ、事事美ならず、謀望成らず、凶災己に及ぶ。
鬼の区別:
鬼の化解と変格:
按ずるに: 我を克する者は鬼、また官殺と為す。壬課は最も日干を重んじ、生を宜とし克を忌む。課中に鬼あれば、ただ官人の官禄を占い、士人の科名を占い、婦人の夫を占うの類のみ最も宜し。余は皆な大忌。鬼は祟を為す可くして官は肆虐せざる可しと言うべからず。
五類概断:
均しく干、支、課、伝、占時、本命の見る所を主とし、再びその乗ずる所の神、臨ずる所の将を鑑別すれば、則ち吉凶更に遁るる情なし。
日鬼表:
| 日干 | 日鬼 |
|---|---|
| 甲 | 庚申 |
| 乙 | 辛酉 |
| 丙 | 壬子 |
| 丁 | 癸亥 |
| 戊 | 甲寅 |
| 己 | 乙卯 |
| 庚 | 丙午 |
| 辛 | 丁巳 |
| 壬 | 戊辰 |
| 癸 | 己未 |
墓は、五行の終わる所、万物の帰する所、伏没の神なり。凡そ墓伝に入り日臨めば、暗昧難明、閉塞不通を主る。衝に逢えば則ち吉、合に逢えば則ち凶。もし年命上神のこれを制する能わざれば、また救解す可し。
昼夜墓の別:
墓の長生に乗ず(甲日未の亥に臨むが如き):始めは偃蹇なりと雖も、終には必ず亨通す。凡そ推陳出新、断えて而して復た続くを占う。
長生の墓に乗ず(甲日亥の未に加わるが如き):人の井に堕ちて、天に呼べども応えざるが如し。病を占えば必ず死し、賊を占えば獲ず、行人是れず、新事を占うは更に成功し難し。
十干墓表:
| 日干 | 墓 |
|---|---|
| 甲、癸 | 未 |
| 丙、戊、乙 | 戌 |
| 庚、丁、己 | 丑 |
| 壬、辛 | 辰 |
按ずるに: 十干長生禄墓の起法は、十干を以て長生、沐浴、冠帯、臨官(即ち禄神)、帝旺、衰、病、死、墓、絶、胎、養の十二定名に起こす。陽干は順行し、陰干は逆行し、依次排列して始めて誤りなし。
十干長生禄墓表:
| 日干 | 長生 | 禄 | 墓 |
|---|---|---|---|
| 甲 | 亥 | 寅 | 未 |
| 乙 | 午 | 卯 | 戌 |
| 丙戊 | 寅 | 巳 | 戌 |
| 丁己 | 酉 | 午 | 丑 |
| 庚 | 巳 | 申 | 丑 |
| 辛 | 子 | 酉 | 辰 |
| 壬 | 申 | 亥 | 辰 |
| 癸 | 卯 | 子 | 未 |
長生、禄の二者は、課、伝、年、命に見れば、百事皆な吉。沐浴は五行の敗気、冠帯は材質の已に成る、旺は強壮、衰は告休、病は垂老、胎養は未だ成らざる、死絶は凶煞と為すは、言わずとも自ら明らかなり。
破は、散なり、移なり。その法は十二支を環列し、陽日は後四辰を破し、陰日は前四辰を破す。凡そ破が日に臨み伝に入れば、ただ凶事を散ずるに宜しく、吉事を成ずるに宜しからず。もし年命に破を見れば、損傷あるを主る。
また「破碎煞」あり:四孟は酉を見、四仲は巳を見、四季は丑を見る。凡そ破損完せずを占う。
六破表:
| 破 |
|---|
| 午卯破 |
| 辰丑破 |
| 酉子破 |
| 戌未破 |
| 亥寅破 |
| 申巳破 |
害は、阻なり、闘なり。その法は十二支を辰戌より両分し、戌より卯に至りて下に横列し、酉より辰に至りて上に横加す。上下相交わり、即ち六害と為る。凡そ害が日に臨み伝に入れば、事多く阻隔し、ただ守旧すべし。
六害表:
| 害 |
|---|
| 酉戌害 |
| 申亥害 |
| 未子害 |
| 午丑害 |
| 巳寅害 |
| 辰卯害 |
刑は、傷なり、残なり。その法:申子辰三合を寅卯辰三位に加うれば、則ち申は寅を刑し、子は卯を刑し、辰は辰を見て自刑。寅午戌を巳午未に加うれば、則ち寅は巳を刑し、午は午を見て自刑、戌は未を刑す。巳酉丑を申酉戌に加うれば、則ち巳は申を刑し、酉は酉を見て自刑、丑は戌を刑す。亥卯未を亥子丑に加うれば、則ち亥は亥を見て自刑、卯は子を刑し、未は丑を刑す。
合中に生ずる刑は、猶お夫婦の反目の如く、竟に倡随の義を失う。凡そ刑が日に臨み伝に入れば、必ず伤残を主る。
刑の分類:
干刑は外に応ず、速を主る。支刑は内に応ず、遲を主る。
六刑表:
| 刑 | 類別 |
|---|---|
| 子刑卯、卯刑子 | 無礼之刑、また互刑と為す |
| 寅刑巳、巳刑申、申刑寅 | 持勢之刑、また朋刑と為す |
| 丑刑戌、戌刑未、未刑丑 | 無恩之刑、また朋刑と為す |
| 辰辰、午午、酉酉、亥亥 | 自刑 |
衝は、動なり、格なり。十二支を環列し、陰陽各おの相対して衝と為す。即ち返吟の例なり。凡そ衝はみな動移を主る。歳、月、干、支ともに衝に宜しからず:歳を衝すれば歳中足らず、月を衝すれば月中足らず。
要訣: 吉神は尤も衝に宜しからず、衝すれば則ち吉ならず。凶神は衝に宜し、衝すれば則ち凶ならず(この二語は宜しく消息すべし。固執する毋れ)。
六衝表:
| 衝 |
|---|
| 子午衝 |
| 丑未衝 |
| 寅申衝 |
| 卯酉衝 |
| 辰戌衝 |
| 巳亥衝 |
駅馬: 三合の首の一字を衝する者を駅馬と為す。
| 三合局 | 駅馬 |
|---|---|
| 亥卯未 | 巳 |
| 寅午戌 | 申 |
| 巳酉丑 | 亥 |
| 申子辰 | 寅 |
駅馬が干、支、三伝、占時、本命に臨む者は、動移を以て論じ、あるいは行程を以て論じ、再びその乗ずる所の神、臨ずる所の煞を鑑別して、その吉凶を定む。
課伝演定し、神将群分す。応期を論断するに、首めは発用よりす。而して吉凶の究竟、散期はいずれも末伝に決す。
発用の起する各類時間単位の応期:
又一法:用神の上下を以て月期と為し、占日の愛悪の神を以て日期と為す。
その他の応期の法:
総原則: 旺気は現成、近きを主る。相気は将来、稍遠し。休囚等は皆な已往、遠甚し。「その要を知る者は、一言を以て終わり、その要を知らざる者は、散じて窮まりなし。」此れ明達者の善悟に在るのみ。
張次公補説: 占断は克応期に莫し神なるはなく、また克応期に莫し難きはなし。病を占えば虎鬼の臨む処を見る。行人を占えば発用の墓絶を見、兼ねて末伝の三六合を見る。数目を占うは真数歌を用う(甲己子午九、乙庚丑未八、丙辛寅申七、丁壬卯酉六、戊癸辰戌五、巳亥干なく四):休は本数に従い、旺は乗数に従い、相は倍数に従い、死囚は減数に従う。然れども尽く準ぜざる者あり。法の善からざるに非ず、乃ち泥みて化せずのみ。硯を占うに太歳発用に逢えば歳を以て計り可し。筆墨を占うに亦た歳を以て計る可けんや。全く因時因事、課象を細参するに在り。いわゆる神にしてこれを明らかにす、其の人に存す。
晴雨を占う: 干を以て天と為し、干上の所乗の神将天に応ず。支を以て地と為し、支上の所乗の神将地に応ず。天空、螣蛇、朱雀、巳午、旬中の丙丁は晴、青龍、天后、亥子、旬中の壬癸は雨。所乗の神は晴雨に応じ、所臨の将は晴雨の時と方位とに応ず。
田蚕を占う: 干を以て農、蚕婦と為し、支を以て田、蚕と為す。卯を以て東田、午を以て南田、酉を以て西田、子を以て北田、辰巳は東南、未申は西南、丑寅は東北、戌亥は西北。寅卯は青種、午巳は赤種、申酉は白種、亥子は黒種、辰戌丑未は黄種。青龍と寅は桑、朱雀と午は頭蚕、螣蛇と巳は二蚕。
墳丁を占う: 干を以て生人と為し、支を以て亡人、墳と為す。青龍は左砂、白虎は右砂、朱雀は案山、玄武は後山。印綬は父母、比劫は兄弟、財星は妻財、官殺は夫官、傷食は男女。
家宅を占う: 干を以て人と為し、支を以て宅と為す(また干は旧宅、支は新宅)。午は庁堂、子は内室、卯は前門、酉は後戸。未は井、巳は灶。
身命を占う: 干を以て人と為し、支を以て業と為す。長生は寿元、財星は財帛、臨官は食禄。病神は病、死神は死。印綬は父母、比劫は兄弟、財星は妻財、官殺は夫官、傷食は男女。
婚姻を占う: 干を以て己と為し、支を以て彼と為す。男占は天后を以て女と為し、財星を以て妻と為す。女占は六合を以て男と為し、官殺を以て夫と為す。青龍は喜、六合は媒、朱雀は庚帖、太常は聘礼。
胎産を占う: 干を以て婦と為し、支を以て胎と為す。青龍、六合、傷食、胎神は胎。天空、傷食、養神は産。孕婦の本命を以て孕婦と為し、その上の乗下臨の神将孕婦に応ず。
考選を占う: 干を以て人と為し、支を以て題、職と為す。朱雀は文字、榜案、青龍は喜神、駅馬は前程。小試は官殺を以て府県と為し、月建を以て文宗と為す。郷試は月建を以て主考と為す。会試は月将を以て総裁と為す。殿試は太歳を以て君相と為す。武試は巳を以て弓、午を以て馬、酉を以て刀石、申を以て箭と為す。選官は官殺を以て官と為し、寅は吏部(武選は申を以て兵部と為す)、太歳は陛見、朱雀は文憑、駅馬は前程、戌は印綬。
商賈を占う: 干を以て人と為し、支を以て業と為す(また干は本身、支は伙伴)。財星は資本、類相は貨物、印綬は利益、駅馬は行程、六合は経紀、卯は驢騾舟車。
否泰を占う: 干を以て人と為し、支を以て事と為す。太歳は一歳、月建は一月、支は一日。
病医を占う: 干を以て人と為し、支を以て病と為す。白虎、病神は病症。地支経絡帰属:亥子は腎、巳午は心、寅卯は肝、申酉は肺、辰戌丑未は脾。変通して論ず:亥子は膀胱を主り、巳亥は頭面、寅申は手足、辰戌は頂門、丑未は肩背、卯は大小腸、午は営衛、酉は胆。
五行白虎に乗ずる病症の推演:
| 乗神 | 受病経絡 | 治す可き | 治す可からず |
|---|---|---|---|
| 金神白虎に乗ず | 肝経の受病 | 肺を治す | 肝を治す |
| 木神白虎に乗ず | 脾経の受病 | 肝を治す | 脾を治す |
| 水神白虎に乗ず | 心経の受病 | 腎を治す | 心を治す |
| 火神白虎に乗ず | 肺経の受病 | 心を治す | 肺を治す |
| 土神白虎に乗ず | 腎経の受病 | 脾を治す | 腎を治す |
又:火鬼は肺病、水鬼は心病、金鬼は肝病、土鬼は腎病、木鬼は脾病。もし鬼が克を受けかつ空亡すれば、治せずとも瘥ゆ。
病人の本命および類相を以て病人と為す。死神、絶神は死。長生は寿、醫生、薬草。臨官は禄。駅馬は行動。
訟罪を占う: 干を以て己と為し、支を以て彼と為す。類相は訟人(徳神は父、長生は母、印綬また父母の類)、類相は訟事(青龍は財、勾陳は田、卯は舟車、午は驢馬)。六合は中証。朱雀は呈詞、差票。官殺は官。寅は書吏、勾陳は拘差。絶神は息訟。刑煞は刑。
逃捕を占う: 干を以て己と為し、支を以て彼と為す。逃人の本命および類相は逃人。駅馬は程途。朱雀は呈詞、拘票、情報。官殺は官。寅は書吏、勾陳は捕人。
按ずるに: 干支を以て主客を論ずるは、固より上说の如し。もし引きてこれを伸ばさば:天庭に事を求むるを占えば、則ち干は挙主、支は臣、我。交易を占えば、則ち干は人、支は物。出行を占えば、則ち干は住、陸、支は往、水。謀望を占えば、則ち干は我、支は他。動静を占えば、則ち干は動、来、支は静、応。漁猟を占えば、則ち干は人、支は物。
然れどもただ干支のみを言いて、四課、三伝、年命に及ばざれば、全璧と謂うを得ず。万事の始終を弁え、一切の得失を判ぜんと欲せば、必ず四課、三伝、年命の九処に於いて合わせて之を観て、始めて差誤なし。即ち類神を以て言うも、亦た必ず此の九処に現ずる者は乃ち有効と為す。然らざれば類の閑地に在ると謂い、裨益甚だ少し。
婚姻を占うを例とすれば、官殺、六合を以て男と為し、財星、天后を以て女と為す。此の四者の落ち在る処を見、又遇う所の神を見て、再び徳、合、禄、馬、刑、衝、破、害、生、克、制、化および旺、相、死、休、囚を一一衡らぐれば、則ち何れが当令、不当令、何れが有気、無気、何れが空亡、不空亡なるか、自ずから了如指掌す可し。此に拠りて斷ずれば、中らずとも遠からず。略ほ一例を挙ぐ。余は類推す可し。
張鉞曰く:一日の内、常に数人の来占あり。倶に一時を拈ずる者は、ここに於いて次客の法あり。古時は占人の年命を用いざりしが故なり。迨んで後、凡そ占うに倶に占人の年命を列す。課同じくして年命同じからざれば、次客の法遂に廃して用いず。
余、細かに之を思うに:課は同じと雖も、各人の占う所の事は必ずしも尽く同じからず。則ち各おの占う所に按じて斷ずべし。もし課同じくして占事また同じき者は、各人の年命上神将を以て課伝と参較して斷ずべし。
次客法諸説:
紛紛擾擾として、義の尋ぬべきなし。余は取る所なし。
《論断篇》は大六壬占断理論の総綱かつ操作マニュアルである。その核心的枠組みは、多層次・多次元の分析体系を確立したことにある:
時空先行の先鋒意識 —— 占時を「先鋒門」とし、起課のその瞬間の時空情報自体がすでに吉凶予示を携帯することを強調する。月将は「直事門」として太陽躔次をもって全局を統轄する。太歳月建は時間枠組みの頂点座標である。この体系は「いつ」を「何事」よりも先に置き、情報の担い手としての時間に対する古人の深い認識を示す。
主客二分の弁証的枠組み —— 日干と日支がすべての占断の基本対立統一構造を構築する:我/彼、外/内、動/静、人/宅、男/女。この二元枠組みは万物万事に写像でき、大六壬「万物類象」の基礎論理である。
三層遞進の伝変モデル —— 四課は体(静的構造)、三伝は用(動的過程)。初伝→中伝→末伝は完全な事物発展三段論を構成する:発端→変遷→帰計。このモデルは現代経営学の「インプット—プロセス—アウトプット」枠組みと高度に一致する。
五行生克の人倫化命名 —— 抽象的な五行関係を父母、子孫、官鬼、妻財、兄弟の五類人事関係に転化し、占断結果を直接に現実生活の具体的領域へ写像する。この「天人同構」の思惟は大六壬の根本哲学である。
変体門の個性化修正 —— 年命(本命と行年)の導入により、同一課体が異なる人に異なる応験をもたらす。これは普遍法則と個体差異を結合する智慧を示し、現代統計学における「個体化予測モデル」の理念と呼応する。
応期の精緻化追求 —— 大六壬は吉凶の判断のみならず、何時応験するかを追求する。太歳、月建、旬首から七十二候への遞進的時間定位は、マクロからミクロへの時間解像度体系を構成する。
次客法の存廃思考 —— 古人は「多人が同一時刻に来占する」困境に直面し、複雑な次客法を設計したが、最終的には年命をもって代替した。これは方法の適用性に対する古人の持続的省察を示す——ある操作が過度に煩雑で明確な効果がない場合、より簡潔有効な方法で代替されるべきである。
大六壬論断篇の現代的価値は、その具体的な「占験」機能にあるのではなく、それが体現する系統的思惟方法にある:
1. 多因子意思決定モデル —— 大六壬の課体は実質的に多次元情報重畳システムである:占時、月将、日干支、四課、三伝、天将、遁干、空亡、徳合、刑冲破害、旺相休囚、年命等の十余の次元が同時に判断に参加する。現代の意思決定分析における多要素総合評価モデル(AHP、決定木など)と異曲同工である。各種の「神煞」「格局」は影響因子に相当し、最終的判断は多くの因子の加重総合の結果である。
2. 「時間枠」の意思決定智慧 —— 応期理論は本質的に「何時行動するのが最も有利か」という現代意思決定の核心的問題に答える。吉凶を具体的な時間节点に落とし込むことは、あらゆる意思決定が「為すべき」から「何時為すか」へ転化する際の重要段階である。現代のプロジェクト管理におけるクリティカルパス法、タイミング枠分析は、大六壬の応期推算と論理的に類似した関心を持つ。
3. 主客関係のゲーム理論的写像 —— 干支関係(生克合害刑衝)は実質的に一連の人間関係相互作用と利益博弈の記号体系である。「支干に加わり干を生ず——彼来たり我を助く」「干支に加わり克を受く——我彼に就き欺きを受く」等の記述は、現代ゲーム理論の協力、搾取、互恵、衝突などの基本類型に精確に対応する。商業交渉、協力評価において、この枠組みは双方向の態勢を構造化して分析するのに役立つ。
4. 変体門の個性化思惟 —— 年命を「変体門」とすることの強調点は、同一ルールが異なる個体に作用する時、結果は異なる可能性があることにある。これは現代のプレシジョンサービス、個性化推薦の底層論理——基因は同じでも、発現は異なる——と一致する。チーム経営において、同一方針が異なる従業員に全く異なる効果をもたらし得ることは経営学の常識であり、大六壬は千年前にすでにこれを制度化している。
5. 「空亡」のリスク予判機能 —— 空亡の核心的含意は「名あって実なし、勢あって力なし」である。現代の意思決定において、これは「虚偽シグナル」の識別に対応する:一見存在する機会は実際には把握不能かもしれず、一見重大な脅威は実質的には無力かもしれない。「実質と表層が一致するか否か」を問うこの思惟方式は、理性的意思決定の重要な構成部分である。
6. 「遁干」の顕隠二層観 —— 干支課伝は顕性情報、遁干は隠性情報。現代経営学における形式知と暗黙知、明示的ルールと潜在的ルールの区別も同様に重要である。大六壬は我々に、表面的情報のみを見て隠れ変数を見落とせば、誤った判断をしがちであることを想起させる。
7. 「旺相休囚」のライフサイクル観 —— 旺→相→休→囚→死は完全な事物ライフサイクルモデルを構成する。特に注目すべき洞察は「相は旺に妙る」——上昇期(相)にあることはピーク期(旺)にあるより優れる。なぜならピークの後には必ず衰退があり、上昇期にはより大きな発展余地があるからである。これは現代企業ライフサイクル理論における「成長段階は最良の投資期」という判断と完全に一致する。
8. 「次客法」の方法論的示唆 —— 次客法の興隆と廃棄は、方法論の反復に関する古典的事例を提供する:道具が過度に複雑で有効に応用できない場合、その底層論理に欠陥がある可能性を示す。古人は最終的に「年命」というより直接的な個性化次元をもって代替した。これは実用主義優先の智慧を示す。現代データ科学においては、特徴選択とモデル簡素化のプロセス——より少ない変数、より良い予測——に対応する。
1. 意思決定タイミングの選択 —— 応期理論の核心は:あらゆる行動にはその最適時間枠がある。日常的意思決定で参考にできるのは、重大な意思決定を具体的な時間节点と関連付けて思考すること——「今行う」か「より良いタイミングを待つ」か。初伝吉にして中末凶は、起点の良好は経過の順調を意味しないことを想起させる。初凶にして中末吉は、逆境は反転し得ることを教える。
2. 人間関係分析枠組み —— 干支生克合害刑衝は人間関係の相互作用の基本分類を提供する:
3. リスク評価における「空亡」意識 —— あらゆる機会や脅威を評価する際に問う:これは実か空か?旺相に支えられて価値あり>(当下有力)か、休囚の状態(低余力)か?これは二つの一般的な意志決定錯誤——虚妄の機会の追求(空喜)と虚偽の脅威への恐怖(鬼空亡に落ちれば畏るるに足らず)——を回避するのに役立つ。
4. 段階化管理思惟 —— 三伝「発端—移易—帰計」の三断論は、プロジェクト管理の開始—実行—終了の三段階に写像できる。初伝吉の時は断固として開始すべき。中伝凶の時はリスク管理を強化すべき。末伝吉なら良好な収尾を予期する。「初は長生、末は墓庫」なら、プロジェクトが竜頭蛇尾になる可能性を示唆し、初期段階でより多くの持続的動力を注入する必要がある。
5. 個人発展における「旺相休囚」の自己省察 —— 各人は異なる領域で異なる「旺相休囚」状態にある可能性がある。ある領域で「相」(上昇期)にあるなら、投入を拡大すべき。すでに「旺」(ピーク期)に達したなら、転型や革新を考えるべき——極まれば衰えるからである。相は旺に妙るの智慧は特に内在化する価値がある:常に成長曲線上にあること、ピーク上に立つのではないこと。
6. 交渉と協力の態勢判断 —— 「支干に加わり干を生ず、彼我に就き我を助く」と「干支に加わり克を受く、我彼に就き欺きを受く」等の条文は、実際に一連の交渉態勢評価チェックリストを提供する。いかなる協力や交渉に入る前に先に判断できる:相手は主動的か、我は主動的か?主導権は誰にあるか?誰が誰をより必要としているか?これらの問題は干支生克枠組みで補助整理できる。
7. 「遁干」の隠性情報意識 —— 組織経営、市場分析において、顕性データ(レポート、公告)のほかに、隠性情報(暗黙のルール、未公開的人脈網、隠された動機)が往往としてより重要である。大六壬の遁干理論は我々に意思決定は顕性情報のみに基づくべきではなく、隠れ変数を発掘・識別する努力を払う必要があることを示唆する。
1. 時間の神聖性 —— 大六壬が「占時」を先鋒門とするのは、その深層哲学が時間自体への敬意にある。各瞬間は独自の情報を携帯し、宇宙運行の網の一節点である。この観念は現代物理学の「時間は第四次元」という認識と精神において通底する。占時が「先に主るところ有り」とされるのは、その瞬間に、あらゆる時空条件が特定の「情報スナップショット」として固定され、宇宙全体の因果ネットワークがこのスナップショットに痕跡を残すからである。
2. 主客二元の超越 —— 干支枠組みは一見単純な二元対立だが、大六壬の真の智慧は二元は分析の道具であり、現実の本質ではないことにある。日干は「我」であり得ると同時に、「人」「外」「動」「男」でもあり得る。日支も同様である。この位置的思惟(事物の性質は関係ネットワーク中の位置に依存する)は、現代構造主義哲学の中核観点——意味は関係から生じ、実体自体からは生じない——と符合する。
3. 決定論と自由意志の緊張 —— 「課伝吉凶は已に定まり、而して年命変体は改む可し」という構造は、実際に決定論と自由意志が共存するモデルを提供する:大構造(課伝)は確定的だが、個体レベル(年命)には微調整の余地が存在する。これは徹底的な宿命論とも絶対的な自由意志論とも異なり、一種の「制約下の自由」である。人は大環境(課)を変えられないが、自分の位置と対応(年命)を変えることはできる。
4. 「空」の哲学 —— 空亡の哲学的意義は占卜の範囲を遥かに超える。空は無ではなく、「有りながらも力なし」。これは中国哲学における「無の以て用を為す」の思想と一脈通じる(老子:「有は以て利と為し、無は以て用と為す」)。空亡は我々に示す:ある事物の存在自体は実際の効果を生まないことがあり、「不在」が時に力となることもある(鬼空亡に落ちれば畏るるに足らずの如し)。この虚実相生の観念は、中国哲学の大六壬における具体的体現である。
5. 「徳は鬼を化す能う」と転化思惟 —— 徳の最も核心的な機能は「鬼を化して吉と為す」ことである。これは占断規則であるのみならず、深い哲学的態度——一見危険な状況にあっても、常に「徳」の力が危機を転化できる——でもある。「徳」はここで正道・善行・天道に適合する行為方式を代表する:真の徳性は、最も不利な条件でも結果を変えることができる。これは人が逆境の中で自信と正道を維持するための形而上学的根拠を提供する。
6. 応期の認知的限界 —— 「神にして明らかにす、其の人に存す」は応期判断の最高境地であると同時に、その限界の率直な告白である。あらゆる予測システムは時間解像度の境界に直面する:年単位の者は旬単位にできず、日単位の者は時単位にできない。これは現代科学の不確定性原理とカオス理論の発見と軌を一にする:精度が高ければ高いほど適用性は狭く、汎用性が強ければ強いほど特異性は悪い。占断者は因時因事に判断のスケールを調整しなければならず、これはモデル適用境界に対する清醒した認識である。
7. 次客法の困境と「類」の境界 —— 次客法の紛繁さと最終的な廃棄は、根本的な問いを提起する:二人が同時に同一事柄を問う時、予測システムはどうやって彼らの未来を区別するのか? 古人の解答は「時を換えて将を換えず」の複雑な操作から、最終的に「年命を以て区分する」へ変遷し、さらに進んで「各おの占う所の事に按じて斷ず」まで発展した。この變遷は深い道理を示す:真に人を区別するのは、技術上の差異ではなく、各個人の独特な生命軌跡(年命)と問う具体的な事項——即ち個体性自体である。
大六壬三伝:初伝、中伝、末伝はそれぞれ事物発展の発端、変遷、帰計の三階段に対応する。三伝の取り方は四課中の賊克、比用、渉害、遥克、昴星、別責、八専、伏吟、返吟などの課式法則に基づく。六壬課体構造中で最も核心的な動的骨格である。
四課と天地盤:四課は日干・日支と天地盤が交互して成立する。第一二課は日課、第三四課は辰課。天地盤は大六壬の基本的演算構造であり、天盤は月将を占時に加えて得、地盤は固定された十二方位である。
十二天将与十二支神:天将は機能的な神(貴人、螣蛇、朱雀、六合、勾陳、青龍、天空、白虎、太常、玄武、太陰、天后)、支神は空間方位の将(神后子、大吉丑、功曹寅、太衝卯、天罡辰、太乙巳、勝光午、小吉未、伝送申、従魁酉、河魁戌、登明亥)。断課は天将の所乗の神を核心とし、即ち天将がどの地支に落ちたかで五行属性がこれに従って変わる。
遁干与旬遁:遁干は課伝の地支上に十天干を推する方法。大六壬は旬遁(即ち本旬の干)を主とし、元遁(五子元遁)を輔とする。遁干は地支の内部に蔵された天干情報を開示し、「暗中の禍福」を知る重要な根拠である。
徳、合、鬼、墓:徳は福佑の神(天徳、月徳、日徳、支徳)、合は和順の神(干合、支合、三合)、鬼は賊害の神(陽克陽、陰克陰)、墓は伏没の神(五行の終)。四者は六壬判断の核心的吉凶要素を構成する。
刑冲破害:刑は伤残を主り(互刑、朋刑、自刑)、衝は動移を主り(六衝)、破は散移を主り(六破)、害は阻闘を主る(六害)。四者は皆不吉の神に属するが、凶神は衝くに宜し——衝けば凶散ず。
空亡と填実:空亡は有にして力をなさざる状態。太歳、月建、月将、年命が空亡に値しても空と作さず、これを填実と謂う。空が衝に遇えば破散し、逆に実とはならない。
旺相死囚休:五行の四時における五種のエネルギー状態——旺は当令の極み、相は将来の気、休は成功者の退き、囚は退きて気なき者、死は司令杀伐。相は旺に妙るはその中で最も精微な洞察である。
年命(変体門) :本命と行年は六壬占断中で最も個人的な要素。本命は出生年の地支、行年は本命より一歳を起こし、男は順・女は逆に逐年推する流年地支。年命は同一課体に異なった応験をもたらす。
類神:類神とは六壬で問う所の事柄により選取する対応の神。婚姻を占えば六合を以て男、天后を以て女。官訟を占えば官殺を以て官、勾陳を以て田。類神は必ず課伝年命の中に発見し、旺相不空にして方に有効。
応期:応期は大六壬占断中で吉凶何时に応験するかを判断する方法体系。核心的原則は発用の起る所が応期の在る所——発用が太歳に起れば年におり、月建に起れば月におり、旬首に起れば旬におり、日支に起れば日にあり、占時に起れば当時にある。
《大六壬探原》他の章节:本書巻上《基礎篇》は天地盤、月将起法、四課三伝起例などの基本演算を収める。巻下《論断篇》(即ち本篇)は判断総綱。他に《分類占断篇》があって各類事項の具体的占法を詳論するべきである。
《畢法賦》:大六壬最も重要な賦文の一つ。六壬判断の核心法則と精要口訣を系統的に総括する。本篇中の「財爻現卦は必ず父母を憂う」等の五憂の説は《畢法賦》に出自する。
《大六壬指南》:明代・陳公献著。《断案》と《畢法賦》の精華を融合し、大六壬占断の経典之作。類神、応期、年命などにさらに発揮がある。
《六壬説約》:本篇按語に引用され、旬遁と元遁の取舍に独自の見解を持ち旬遁のみ視、元遁を推せずと主張する。
《大六壬大全》:明代・郭御青輯。大六壬の起例、格局、神煞、断法を系統的に編集。。《指南》と並び六壬双璧と称される。本篇中の墓の長生に乗ずと長生の墓に乗ずに関する按語は《大全》の説を参考としている。
《協紀弁方書》:清代官修の暦日選定典籍。六壬と関連する神煞、月将、遁干などの内容を大量に含み、大六壬体系の傍証と補完となる。
《命理探原》:本篇多处の按語がこの書名を引用する。十干長生、禄、墓の推算で大六壬と通底し、干支五行の十二宮中における旺衰変化の理解に重要参考価値がある。
《天元巫咸》:古代術数の経典の一つ。六壬、奇門などと並び高層次占卜術とされ、その干支活用法は大六壬の遁干理論と参看できる。
大六壬与决策理論:現代の学者は大六壬を中国古代の意思決定支援システムとしての独自価値に注目し始めている。その多次元情報統合(四課三伝年命天将遁干)のプロセスは、現代多基準意思決定分析(MCDA)における綜合賦権模型に比定できる。研究者は、六壬課体の構築過程は実際に一種の構造化された情報符号化であり、時空情報を分析可能な記号体系へ転換すると指摘する。
六壬与系統科学:大六壬の天地盤—四課—三伝構造は一部学者により階層的入れ子システムモデルと解釈されている。現代システム論の**「構造—機能—進化」三元的分析枠組みに対応関係がある。三伝の伝変法則は特に、古代における事物発展の非線形経路**への初期探求と見なされる。
干支紀時与暦法研究:大六壬の月将体系(中気後の太陽躔次以って月将を定む)は中国古天文学と術数の交叉研究の重要な素材を提供する。月将の精確計算は太陽の黄道十二宮における位置に関わり、古代天文学観測の実用化的活用を示す。
類神系統的記号学分析:大六壬の類神(官殺を以て官と為し、朱雀を以て文字と為す等)は高度に発達した文化的記号体系を構成する。現代記号学研究によれば、この体系は実際に社会的役割と自然現象の間の隠喩的関連を系統的に符号化したものであり、認知言語学的研究価値を有する。
「先鋒門」与瞬時決策研究:占有時を「先鋒門」とする理念は現代行動経済学の初頭効果、アンカリング効果と関連する。占時のもたらす初期情報は全体の判断枠組みに影響を及ぼし、これはカオス理論や複雑系科学研究の「初期条件敏感性」と類似する。
大六壬的有機演算法与アルゴリズム化:近年、一部の学者と開発者が大六壬の排盤と基本判断ルールをアルゴリズム化、プログラム化する試みを行っている。この種の作業の目的——六壬の構造化推理プロセスを計算可能な論理連鎖へ転化すること——は、古代術数の論理的内核を理解する上で積極的意義がある。注意すべきは、この種の研究は知識体系の保存と解析を目的とし、占験機能の宣揚を意図するものではないことである。