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全 10 章中 6 章
大六壬心境
登明亥神
登明亥は水神に属し、音は角、正月の将とされ、頭、室壁二宿に対応し、猪、狳(むじな)、熊を象徴する。登明は天術楼台の事を統御し、賊が人を傷つけること、幼子の哀痛を主る。また獄・厠・穢れた猪、溺死の憂い、陰私・管鑰・征召などの類を主る。
水神なり。万物の始まりを建て、万河これに資いて始まる。故に登明と名づく。
その類象は:天柱、天旦、厠、獄、管鑰、神計、不浄、溺死、天奇、上客、夫人、小儿、征召、殺贼、伤人、死丧、猪を主る。
河魁戌神
河魁戌は土神に属し、音は商、二月の将とされ、足、奎婁二宿に対応し、狗、豺狼を象徴する。河魁は印綬・吏・都官を主り、土を積みて高き墳墓、衆を集めて攒む。徳合・婢奴・長者を兼ね、豺狼・犬畜ことごとく歡びとなす。
土神なり。万物みな根本に生ず。類を以て日に合す。故に河魁と名づく。
その類象は:印綬、奴仆、计都、狱吏、聚众、长者、垒土、剑并、明水、地户、兵神、徳合、小儿、狱召、城钟。
従魁酉神
従魁酉は金神に属し、音は商、三月の将とされ、耳、胃昴結二宿に対応し、鶏、雉鳥を象徴する。従魁は金玉・小刀・銭を主り、奴婢・私陰は水辺に近し。小麦・九江および賞賜、鶏禽解散して縁となさず。
金神なり。万物みな発生長育し、枝葉・茎は根に従いて出づ。故に従魁と名づく。
その類象は:姨婢、宫女、小麦、神社、私门、九江、金钱、刀鞘、尾吏、内门、大客、官禄、辺兵、玉匮、水泽。
伝送申神
伝送申は金神に属し、音は宮、四月の将とされ、筋骨、觜参二宿に対応し、猿猴狁を象徴する。伝送は刀兵・僧及び医を主り、冤仇・道路・税・湖池。大麦・守城・喪・碓磨、市賈・劫攻・田獵の師。
金神なり。万物氣に茂盛し、伝うる所にして畢く達す。故に伝送と名づく。
その類象は:市贾、送远、猎师、刀兵、大麦、仇怨、死丧、聚众、刀师、城池、道路、天医、天魁、湖池、税买、民人、碓磨、盗贼。
小吉未神
小吉未は土神に属し、音は徵、五月の将とされ、井鬼二宿に対応し、鷹、羊、雁を象徴する。小吉は姑姨・婚礼・儀式を主り、酒羊・礼祝・寿及び神祗。白頭翁・訟争・婆母、井泉・天耳・墓・風師。
土神なり。万物小成し、陰氣始めて生じ、以て陽に奉ず。故に小吉と名づく。
その類象は:五味、姑嫂、主保、酒食、天乙、酒舍、天耳、风师、天井、公讼、婚姻、钩钜、冢墓、魁道、祈祝寿、家鬼、老妇、白头翁。
勝光午神
勝光午は火神に属し、音は商、六月の将とされ、目、柳星張三宿に対応し、獐、馬、鹿を象徴する。勝光は宫女・信誠・妃を主り、善士・通伝・驚懼・遺失。土公・田宅・巫・天目、使君・亭長・巷兵持す。
火神なり。万物長大し、その根本は在る所より愈ゆ。故に勝光と名づく。
その類象は:小豆、田宅、贼兵、道路、惊恐、口舌、妇女、巷路、土公、信诚、善人、使君、亭长、天目、长、左。
太乙巳神
太乙巳は火神に属し、音は角、七月の将とされ、翼軫二宿に対応し、蛇、蚓、蟬を象徴する。太乙は蟬鳴・虫解散を主り、賓姑・罵詈・弩・喪車。賞賜・灶炉・管鑰等、横祸・非災・吊客・蛇。
火神なり。万物畢く秀で、穗を生じ實を結ぶ。故に太乙と名づく。
その類象は:骂詈、非祸、姑、赏赐、関钥、太乙、木公、宾客、解散、歌儿、灶、死丧。
天罡辰神
天罡辰は土神に属し、音は宮、八月の将とされ、胸、角亢二宿に対応し、蛇、龍、虫を象徴する。天罡は本より魚龍の物、詐欺・網羅・悪人を為す。戦闘・陂池・二千石、虞官・左目・宰・傷神。
土神なり。万物関固し根条を以て、核を定め堅を堅くす。故に天罡と名づく。
その類象は:女娠、恶人、战斗、杀伐、死丧、金关、鱼网、宰杀、天罗、死尸、主兵、欺诈、二千石、右天目、杻。
太衝卯神
太衝卯は木神に属し、音は角、九月の将とされ、手、氐房心三宿に対応し、貉、兔、狐を象徴する。太衝は術士・沙門の類を主り、来往・舟車・水陸の因。林木・三河・雷電・閑、兄弟・私戸・陰人を匿す。
木神なり。万物離散し、支干・斗毀して衝くるが若し。故に太衝と名づく。
その類象は:兄弟、公主、沙门、妇女、栗、土功、刀杖、车船、远行、林士、天乙、伏匿、地沢、炉、杓门、棺椁、天心、民市、辺方、荡子、地耳、雨水、私贼。
功曹寅神
功曹寅は木神に属し、音は宮、十月の将とされ、背、尾箕二宿に対応し、虎、豹、狸を象徴する。功曹は道士及び書籍を主り、雑色・班文・火炬・紅。従事・信誠・征召・吏、牙豹・猫狸及び木叢。
木神なり。万物長旺し、功臣事を計り功を論ず。故に功曹と名づく。
その類象は:天文、文书、林木、招召、谒见、火炬、斑纹、诚信、管事、督师、吏、道士。
大吉丑神
大吉丑は土神に属し、音は商、十一月の将とされ、斗牛二宿に対応し、獬、牛、蟹を象徴する。大吉は将軍・賢を挙薦するを主り、橋梁・長者・地・冤を祈る。雨師・風伯・貴人の召、畜・鼈・車牛及び宅田。
土神なり。陽時復た其の位に居して化す。故に大吉と名づく。
その類象は:长者、风伯、雨师、田宅、六畜、车牛、贵人、征召、爵禄、荐贤、钩钜、地祗、地耳、土公、宅田、执雠、官、将军。
神后子神
神后子は水神に属し、音は商、十二月の将とされ、女虚危三宿に対応し、蝠、鼠、燕を象徴する。神后は陰私・采女・姦を主り、逃亡・盗贼・鬼神官。土工・悲泣・浴盆の事、燕鼠・行人は類を取りて看よ。
水神なり。『抱朴子』に云わく:「歳畢わり酒醮・蜡祭を以て、百神に報ず。故に神后と名づく。」
その類象は:父母、在豆、宅舍、天乙、采妇、奸邪、阴贼、死良心、鬼神、祈祷、浴盆、白虎、王侯、土工、盗贼。
貴人旦暮
天乙貴人は式の中の天子、局中に分治す。故に君と為す。その推法は昼夜長短を以て旦暮を分かつ:
| 日干 | 旦貴(昼) | 暮貴(夜) |
|---|---|---|
| 甲戊庚 | 大吉丑 | 小吉未 |
| 乙己 | 神后子 | 伝送申 |
| 丙丁 | 登明亥 | 河魁酉 |
| 辛 | 勝光午 | 功曹寅 |
| 壬癸 | 太乙巳 | 太衝卯 |
毎に星の落地盤宮位を以て、順逆に行かしむ。
天乙貴人、己丑土将、主清御
天乙は己丑土に属し、天に在りて十二神に応じ、地に在りて十二野に表し、歳に在りて十二経と為す。天乙は衆を統領し、禍福を推流して応驗あり。
仮令、甲日ならば、貴人は丑に在れば旦と為し、未に在れば暮と為す。貴人は乙丑に在れば金に属し、辛未に在れば土に属す。貴人の順行は吉、逆行は凶;比和は吉、比和せざれば凶。丑に在るを「升堂」と謂い、相比順なれば則ち吉。又た当に侍従の神を見るべし。吉に在れば則ち吉、凶に在れば則ち凶。他の神将も皆此に仿いて断ず。
貴人天乙、名づけて魁鉞と曰う、謁見・干求・喜氣新たなり。君子は官を拜し禄秩を遷り、小人は爭訟して公庭に入る。相生・旺相は恩召を承け、囚死・傷刑は怒嗔を忌む。病者は頭痛・寒熱の疾、崇は凡鬼に非ずして天神なり。
貴人の臨む所の十二宮位の断:
経に言わく:「空亡の課は如何?当に憂うべくして憂えず、当に喜ぶべくして喜ばず。もし両火一金ならば、金は消鑠せらる。二水一火ならば、火は乃ち光を滅す。貴人が乙丑に臨めば金と為し、亥に臨めば則ち乙亥は火と為り、火は金を克さんと欲すれど、水有りて救いとなれば、相克すること能わず。鬼賊有りとも憂うるに足らず。もし貴人が辛未土に乗じ、下は癸酉金に臨めば、金土は相生し、比吉の象なり。其れ或いは貴人が寅に乗じ、壬寅金を得、下は甲辰火に臨めば、火は乃ち金を鍊り、丙午水を得て、災消散す。」
前一螣蛇、丁巳火将
螣蛇の将は、驃騎尉と為し、丁巳火に属し、火旺六十日。大段に文字・虚驚・公信・小才、水火の交わりを主る;その凶は則ち驚駭・怪夢の事、火光・釜鳴、官私・是非の事。もし旺相・比和ならば則ち吉、もし休囚ならば則ち災を得、空亡は半減す。経に言わく:「螣蛇、我を生ずれば禍無く、我を克せば禍有り。」
螣蛇・驃騎尉、火神・驚恐もまた安らかならず。君子は官を憂い位を失うを憂い、小人は爭斗して魂を傷つくことを恐る。旺相・相生は災未だ発せず、死囚・刑克は禍、門に臨む。病者は四肢・頭目・腫、水木の神來たりて殺冤と為す。
螣蛇の臨む所の十二宮位の断:
前二朱雀、丙午火将
朱雀は丙午火に属し、夏に三个月旺ず。大段に文書・印信・王誥・敕命・服色・王庭の事を主る。その災は口舌・公訟・纒紲・文字・財帛・損失・虚詐、馬畜の疾病を主る。
朱雀・羽林軍、霹靂・災殃は火神なり。君子は文書・考校を憂い、小人は財帛・紛紜を競う。旺相・相生は和合の事、死囚・刑克は官に嗔らる。病人は心腹・嘔吐を兼ね、瘥劇は子午辰を見るべし。
朱雀の臨む所の十二宮位の断:
大抵、吉なれば則ち其の祥を論じ、凶なれば則ち其の不利を言う。損羽・無毛は、皆是れ自傷;夜鳴・励嘴は、併せて是れ怪と為す。加之、比・相克ならざれば、其の凶兆なり。
前三六合、乙卯木将
六合は乙卯木に属し、旺相の日。大段に信息・婚姻・求望・财物・和合・交易・謙逊の事を主る。その戾は陰私・不明・先喜後憂、小人・女子の過ち、六畜を傷失す。
六合前三是れ丈夫、婚姻・和合・吉・相扶く。君子は財を得て禄位を遷り、小人は親会・酒・歓娯。旺相・相生は媒産の吉、死囚・刑克は奸窬を取る。病者は陰陽・心腹痛、丈夫・司命祭りて当に蘇る。
六合の臨む所の十二宮位の断:
前四勾陳、戊辰土将
勾陳は戊辰土に属し、四季月に旺ず。官職・印信・公庭・虎符・田宅・上舍を主る;その戾は六害・疾病・蹇厄・骨肉・人訟・連牽・財物・失脱を主る。庶人は此を得て応じ、官員は之を見て印綬と為す。盛んなれば吉・衰うれば凶、また小吉を主る。
土将勾陳・四位の前、兵災・刑斗・訟・留連。君子は掩逃・盗贼を擒にし、小人は婦・田園を爭う。旺相・相生は猶お理に合い、死囚・刑克は繋・遲延。病者は腫癱・寒熱の苦、祟は丘陵及び土垣に在り。
勾陳の臨む所の十二宮位の断:
前五青龍、甲寅木将
青龍は甲寅木に属し、春に三月旺ず。大段に文字・財帛・舟車・林木・衣服・書契・文昌・官職・府庭・僧道・高人を主る。その戾は哭泣・疾病・失財・走失・畜類・陷溺。
青龍・丞相・前五に居り、酒食・銭南・婚・礼儀。君子は官を加え美職に遷り、常人・財物を郷耆に送る。旺相・相生は尤も喜美、死囚・刑克は陰私有り。病人・沈熱・心腸の疾、司命が殃と為す。速やかに醫を請う。
青龍の臨む所の十二宮位の断:
後一天后、壬子水将
天后は壬子水に属し、冬に旺ず。后妃・宮庭・人家の私事を主る。経に曰わく:その戾は帷簿を修めず、私事・不胆、詐欺・不実、臓腑の疾、小人の走失、玉堂を主る。
天后・宮采・嬪の位に居り、惟だ須らく禁錮して情循なかるべし。もし君子に逢わば賓客を延べ、是の如き常人ならば婚姻を議す。旺相・相生は妻産み易く、死囚・刑克は女姦淫す。病人は四体・痛痢を兼ね、祟は河官・溺水の神に礼す。
天后の臨む所の十二宮位の断:
後二太陰、辛酉金将
太陰は辛酉金に属し、秋に三月旺ず。宮帷・婦女・財帛・金銀・財物を主る。その戾は陰私・損失・私謀・謀事・遅速・未成・遠信・未至・疾病・不痊。
太陰・金将・中丞の位、蔽匿・陰私・事頗る仍る。君子の罪名・出入と為り、小人・驚詐・憂を生ず。相生・旺相は婚礼を成し、囚死・傷刑は譴懲と為る。病者は四肢・腰脚の損、灶神が禍と為す。祈蒸すべし。
太陰の臨む所の十二宮位の断:
後三元武、癸亥水将
元武は癸亥水に属し、冬に三月旺ず。聡明・多智・文章・俊巧・求望・財物・干謁・貴人を主る。その戾は盗贼・奸詐・小人・君子の陰私・不明・走失・疾病・鬼魅・夢想の事。
元武・后将军、盗贼・奸邪・獄訟・陳す。君子は捕逃・車馬の失、小人は淫乱・郷群を離る。相生・旺相は多財・畜、囚死・克刑は禍迍有り。病者は腰腹・脹満を患い、祟殃は河伯・滋潭の神。
元武の臨む所の十二宮位の断:
後四太常、己未土将
太常は己未土に属し、四季に旺じ、毎季十八日。大段に文章・印綬・公裳・服飾・信息・交関を主る。その戾は公文を遺失・窃盗・衣裳・哭泣・不美の状・公私の牽系、又た小微の窃盗を主る。
太常・官は太常卿、財帛・田園・采盛明。君子・正官・栄爵・貴、小人・移徙・酒・逢迎。相生・旺相は婚慶を成し、囚死・克刑は南失驚。病者は四肢・頭腹の疾、祟は新化に縁りて追尋すべし。
太常の臨む所の十二宮位の断:
後五白虎、庚申金将
白虎は庚申金に属し、秋に三月旺ず。大段に道路・信息・兵牒・兵戈・動衆・威権・財帛・犬馬・金銀・宝物を主る。その戾は孝服・哭泣・疾病・怪异・凶悪・殺伐・災害・不明・血光の憂い。白虎は妊を問えば吉、病を問えば嫌う。
白虎・金神・廷尉卿、喪に遭い・疾病・獄囚・縈る。君子・官を失い・流血の忌、常人・傷殺・身傾くを主る。旺相・相生は財福・競い、死囚・刑克は沈冥に繋がる。病人は頭痛・瘱疽の患、祟は傷魂・路死の兵。
白虎の臨む所の十二宮位の断:
後六天空、戊戌土将
天空は戊戌土に属し、四季に旺ず。大段に奴婢・公吏・市井・小人・販帛・言約・私契を主る。その戾は奴婢・唇吻・脱空・不実・虚偽・巧詐・是非。辰戌丑未の四月は最も旺ず。天空は小事を成すべく、大事を成すべからず。
天空・司直の官、姦謀・詭詐・事多端なり。君了は遷移して讒佞に逢い、孤寡・常人・隱瞒せらる。旺相・相生は奴婢の喜、死囚・刑克は喪残に繋がる。病人は胸肋・痰気を併せ、井灶の災、豈に安んずるを得んや?
天空の臨む所の十二宮位の断:
按語
六壬の術を学ぶ者は、徒に言を事として其の訣を得ずんば、則ち吉凶は伝課を失す。故に今人、動もすれば「青龍は吉将、白虎は凶神;太常は多く飲食を主り、勾陳は乃ち勾連を主る」と云うのみ。殊に知らず:
此の似の類、世の知らざる所なり。
貴人:丑未来たることあらば、除定危開、小儿を問う。六合更に来たりて禄馬に加われば、出行・官職、最も相い宜し。
螣蛇:巳午・太衝の宮、夢寝・虚驚・怪异・凶。戾財・走失に非ずんば、多くは衆議の相従わざるに縁る。
朱雀:伝に看る信息の来たるを、殺神・巳午は官灾に応ず。他に月徳・天徳に遇わば、決して是れ呼びて炉冶の財と為す。
六合:卯酉の星に乗り、婚姻・妊婦・事分明なり。もし日本に臨み支を奪わば、唇舌・銭財・立つ所に便ち生ず。
勾陳:寅卯・二八の門、此の人は官訟・爭論せんと要す。もし陽絶・陰絶に逢わば、病者は聯綿として醉うが若く昏し。
青龍:発用、干に合すべき時、山地・物昌隆・百事安し。官を求め職を借くるに非ずんば、必ず書信・往来・伝うるを得ん。
天空:走失及び逃亡、更に魁罡に値わば仆不良なり。もし加臨・干旺相を得ば、往来・営作・運行の商。
白虎:門に臨み事嗟すべし、病・老幼に侵し両相い加わる。用神・午未・申酉を兼ぬれば、殴斗・途中・事他に起る。
太常:財帛・今朝旺んじ、衣服・文章・次第に消す。禄上・若し来たりて合上に加わらば、筵開き親戚・相招くを見る。
元武:来たりて亥子辰に乗り、卯酉に加臨せば盗人を傷つく。如し午未に加わり官遷の象、意を用いて推詳し妄に陳すなかれ。
太陰:巳に燒身せらるることを被り、結聚・途中・異心を起す。官長を欺瞞せずんば、定めて口舌に遭いて知凌晨に至る。
天后:多くは女子を占うに因り、如し土旺に逢わば采衣の嫔。もし午未・壬癸に臨まば、万一・事幹し謀・一つも真なりとせず。
| 天官の状態 | 類象 | 条件 |
|---|---|---|
| 螣蛇大戦 | 毒氣相凌ぐ | 往来・上下・相克 |
| 螣蛇当路 | 鬼怪・殃藏 | 子午卯酉 |
| 六合不合 | 陰私・相坏 | 酉卯午 |
| 太常被剥 | 官事・消鑠 | 春辰、秋卯、夏酉、冬巳 |
| 朱雀開口 | 発して喧斗を主る | 正巳、二辰、三午、四未、五卯、六寅、七申、八酉、九丑、十子、十一戌、十二亥 |
| 青龍開眼 | 万事・災無し | 孟寅、仲酉、季戌 |
| 青龍臥病 | 財散・人災 | 巳に在り |
| 天空落涙 | 哀声・耳に聒る | 六甲旬中、壬癸の地に居す |
| 天乙帰獄 | 諸事・治まらず | 辰戌に在り |
| 勾陳抜剣 | 病患・相傷 | 正月巳に起こり、逆行十二辰 |
| 勾陳相会 | 連綿・禍深し | 辰戌は大凶、丑未は小凶 |
| 天后陰私 | — | 申陽・酉陰 |
| 朱雀銜物 | 婚姻・和合 | 正酉、二巳、三丑、四子、五申、六辰、七卯、八亥、九未、十午、十一寅、十二戌 |
| 太陰抜剣 | 陰謀・相害 | 申酉に居す |
| 元武横截 | 盗贼・兵発 | 四季 |
| 白虎遭擒 | 凶事・成らず | 巳午 |
| 白虎仰視 | 凶悪の甚しき | 四季 |
絳宮時
三神、仲に臨むは三宮、此の法・元微・捷徑の蹤。絳宮時は登明の入るに値い、六神・相扶・順従有り。天魁は徳・未は生氣、辰午酉申・逢見に宜し。功曹・正に合して華蓋と為るも、猶お須らく不避の凶に居るを恐る。魁罡・孟に加われば女を殺し、行人・至らず江風を過ぐ。賊は来たらず叛亡は獲らる。囚人は占えば病、罪・加重。人情・実ならず行は止むべきに宜しく、睡・もしくは岐に逢わば左道・通ず。怪を見れば身当に殃・出でず、孕めば男子を生み財豊なりと卜す。
登明、四仲に加わるを名づけて絳宮時と為す。天乙、深宮の中に藏る。游系の宮に入り、私宴に行く。此の時に当たり、出行すべからず。罪を避け逃げ亡ずる者は得らる。
明堂時
神后・明堂・仲に入り、従魁・合徳・未申・随う。功曹は別処にして生氣、丑・華蓋に居りて凶危を避く。斗罡・季に加われば登明・殺、囚人は将に出で病は醫し難し。人を見ずば書を上するに吉、賊を占えば即ち来たり啟通すべし。逃亡は獲られず行人・到り、財を納むるは権りに止め情は須く追うべし。
神后、仲に加わるを明堂時と為す。天乙、四野八極に出游す。此の時に当たり、百事を挙動すれば皆吉、逃亡者は得難し。内に在れば主に利あり、外に在れば客に利あり。
玉堂時
大吉・仲に居るは玉堂、轸星・生氣・天梁を得。申酉・即ち侍従の者と為り、神后・合して華蓋の方と為る。天罡・仲に加われば殺・亥に居り、賊・来たり中ば咱に戦いて須く傷つく。書を上すれば仇に遭い、追・逃獲らる。天気・風無ければ江を渡るべし。人に謁し相見れば胎・女を生み、若し人に問えば帰ること中路の傍らに在り。
大吉、四仲に加わるを名づけて玉堂時と為す。天乙、門の中に加わる。天神・門に在り方に出行せんとす。此の時に当たり、百事・小しく利あらず、逃亡者は得るべし。
斗孟
三伝・先ず看る斗の神に加わるを、孟に入れば元来・二親を憂う。季は外に出でて妻子を傷つくるに因り、己が身・兄弟・仲に臨むは門。魁道・病人・大吉を喪い、天門・人衆・諸君を怕る。地哀悼・入るは蛇虎を憂畏し、貴人・見るべし、天門に坐す。孟は則ち行人・未だ発せずを占い、若し家の中を覓むれば病人に因る。官事・罪重く奴婢・吉、憂うるに及ばずや・凶訟論。商賈・求むる所・還た自ら得、討獵・魚を求むるに怪・身に臨む。書・通ぜざるは待慢に因り、賊を捕うるよりは勝る・軍を行かず。逆戦・軍を経ても罷まず、天罡・三首・後に分かれて来たる。
斗仲
仲・官事・解留連に因り、病・成らず・憂・至らず。人を覓むるに出でず行人・発し、漁獵・求むる所・半ば銭を得。災怪・家中・奴婢の病、書を上すは且つ未だ訟・方に能ず。賊を捕うるに両・專らに語・有りて寬し、兵を相虞るる・半ば軍員を用う。侵囲・妨害・何ぞ曾て罷まんや?病人・已に瘥え必ず安然ならん。
斗季
病人・憂死し行人・至り、官事・成らず・憂・必ず憂う。人を覓むれば遠出・言詞・告ぐるあり、奴婢・逃良心・贼・獲るべし。商賈・成らず漁獵・得、怪・比鄰に在りて急速に游ぐ。書・却いて以て通じ軍・必ず出で、戦をなす勿かれ・軍囲・去らず。斗人・已に死し軍・須く罷むべし、然らずんば三合・人雠を報ず。
本巻の核心は十二神将と十二天官の完全な象徴体系を構築することにあり、これは大六壬占断の根基である。
十二神将(雑神門)は月将を綱とし、各々に五行・音律・宿度・獣類を配し、天地人三才対応の象意ネットワークを形成する。それぞれの神将は吉凶両面を兼ね備える:河魁戌は印綬・官録を主ると同時に、墳墓・聚衆を主る;従魁酉は金銭・玉器を主ると同時に、奴婢・私陰を主る。このような陰陽同体の観念は、事物の両面性に対する古人の深い認識を体現している。
神将の命名自体が哲理を含む:亥は「登明」と名づくは「万河これに資いて始まる」故;戌は「河魁」と名づくは「万物みな根本に生ず」故;酉は「従魁」と名づくは「枝葉・茎は根に従いて出づ」故;申は「伝送」と名づくは「伝うる所にして畢く達す」故;未は「小吉」と名づくは「万物小成し、陰氣始めて以て陽に奉ず」故;午は「勝光」と名づくは「万物長大し、根本は在る所より愈ゆ」故;巳は「太乙」と名づくは「万物畢く秀で、穗を生じ實を結ぶ」故;辰は「天罡」と名づくは「万物関固し根条を以て核を定め堅を堅くす」故;卯は「太衝」と名づくは「万物離散し、支干・斗毀して衝くるが若し」故;寅は「功曹」と名づくは「万物長旺し、功臣・事を計り功を論ず」故;丑は「大吉」と名づくは「陽時復た其の位に居して化す」故;子は「神后」と名づくは「歳畢わり酒醮・蜡祭を以て百神に報ず」故。十二神将の命名論理は、本質的に一年十二ヶ月の物候変化に対する精煉された要約であり、自然の節律を占断の象徴に抽象化したものである。
十二天官(雑将門)は微縮された人間朝廷体系を構成する:天乙貴人は君、螣蛇は驃騎尉、朱雀は羽林軍、六合は丈夫、勾陳は兵刑を掌り、青龍は丞相、天后は宮嬪、太陰は中丞、元武は后将軍、太常は卿、白虎は廷尉、天空は司直。この体系の精妙さは:それぞれの天官が人事職能の抽象であると同時に、特定の五行属性と時空旺衰に対応することにある。占断の際、天官の臨む地盘宮位の違いを通じて吉凶変化を推断する。
三宮時門(絳宮・明堂・玉堂)と斗孟仲季は、六壬の時空格局に対する精細な把握を示す。天乙貴人の居る宮(絳宮は深宮に藏る、明堂は四野に出游す、玉堂は門の中に立つ)が直接、行動の吉凶方位と時期の選択を決定する。
巻末按語が最も肝心である:「青龍吉将、白虎凶神」の単純二分法は大忌なり。青龍は未上に在れば鱗なく、申酉に至れば角を折り、則ち反って凶と為る;白虎は山に登り権に乗じ、牒を銜み通信すれば、則ち反って吉と為る。これは六壬占断の核心原則——吉凶は神将自体に在らず、神将の置かれた時空状態と生克関係に在る——を体現している。
象徴体系のシステム思考:十二神将と十二天官が構築する象徴システムは、本質的に一套の複合的多次元分類枠組みである。各象徴は自然属性(五行)、社会属性(官職)、時間属性(月将旺衰)、空間属性(臨む宮位)を同時に担う。这种多次元交差の分類方式は、現代管理学のマトリックス分析と異曲同工である。現代の意思決定においても、如何なる問題も複数の次元から交差して検討すべきであり、単一の手掛かりのみで判断すべきではない。这一问题,我们可以借鉴这一思路。
「吉神不吉、凶神不凶」の弁証観:巻末按語は明確に、青龍は身を傷つけ得、白虎は通信し得ると指摘する。これは白黒二分の判定模式を打破し、現代システム論における「状況が価値を決定する」という観点と高度に契合する。ビジネス意思決定において、同一資源は異なる市場環境下で価値を大きく異にする;人事管理において、同一人物は異なる職位で成績を大いに異にする。六壬のこの原則は、実質的には占断者に関心を関係と状態に向けさせ、孤立したラベルに向けさせないのである。
旺相休囚の時効管理:各天官に「旺相・相生ならば吉、死囚・刑克ならば凶」の断語がある。これは実質的に行動時期への高度な重視である。旺相は時勢の有利を表し、死囚は時期の未到を表す。これは現代戦略管理の機会窓概念と通じる——いかに良い方案でも、時期が合わねば労多くして功少なし。
貴人旦暮の制度設計:天乙貴人は昼夜を以て旦暮を分かち、日干を以て位置を定める。これは本質的に一套の動的輪值システムである。これは古人の権力運作に対する精細な理解を反映する——権威の効力は恒常不変ではなく、時間と位置の変化に伴い増減する。
意思決定時期の判断枠組み:三宮時門の「絳宮は出行すべからず、明堂は百事吉、玉堂は百事小しく利あらず」は、現代意思決定における時期評価の参考モデルとして用いることができる。重要な決定(交渉・出行・契約)に直面した際、「貴人の居る宮が行動の吉凶を決定する」という思路を借り、自分が置かれている「位置」が行動に有利か否かを評価できる。
人間関係の多面理解:十二天官は各々主る所がある——貴人は謁見・求人を主管し、六合は婚姻・合作を主り、勾陳は官訟・紛争を主り、天空は虚詐・不実を主る。この分類は社交シーンの予判に用いることができる:これから入ろうとする社交の場において、相手の属性を判断する必要がある——朱雀の如く情報と文書をもたらすのか、元武の如く詐欺の可能性を秘めるのか。
リスク識別の両面チェックリスト:各天官に「吉面」と「凶面」の完全な記述がある。如青龍は吉時には昇進・財帛を主り、凶時には哭泣・失財を主る。この一体両面のリスクリスト思考は、現代のプロジェクト評価に用いることができる:如何なる協力相手やプロジェクト機会も、其の正面的価値と潜在的リスクを同時に列挙すべきであり、一方的な楽観や一方的な悲観に陥ってはならない。
「用神」で核心矛盾を特定:十二天将発用日干来意訣の精髄は——発用天官を通じて来意を判断することにある。これは実質的に問題の核心を迅速に特定する方法である。現代のコンサルティング・交渉・管理シーンにおいて、相手が最も関心を寄せる議題を観察することで、その真の要望を迅速に識別できる。
「登明」と「神后」の命名に込められた時間循環観:亥は登明、万河資始;子は神后、百神に報いて終わる。十二神将は登明に始まり神后に終わり、完全な循環を形成する。これは天文暦法の循環のみならず、万物生滅のライフサイクル隠喩である。古人は自然時序を象徴に抽象化し、本質的には変易の中に不変の節律を見出さんとした——これは『易経』の「変易-不易-簡易」の三易思想と一脈相承する。
天官体系における「朝堂の鏡像」:十二天官は人間朝廷を原型として占断体系を構築する。これは中国古人の「天人同構」の宇宙観を反映する。天地は拡大された朝廷であり、朝廷は縮小された天地である。この類比思考は単なる擬人化ではなく、深い信念に基づく:人類社会の組織構造と宇宙の運作法則の間には自己相似性が存在する。現代科学的観点から見れば、これはフラクタル理論における「スケール不変性」に類似する——異なるスケールにおいて、構造パターンが繰り返し現れる。
「空亡」と「吉凶両忘」:経に言わく「空亡の課は、当に憂うべくして憂えず、当に喜ぶべくして喜ばず」。これは重要な哲学命題を明かす:吉凶の判断は条件の存在に依存し、条件が消え去れば(空亡)、吉凶もまた共に消解する。これは仏教の「空性」観念と通じる所がある——事物の性質は固有ではなく、因縁和合によって生ずる。占断実践においては、たとえ凶神に遭っても、空亡に逢わば其の凶も減ずる;逆に吉神が空亡に逢えば、其の吉も虚しくなる。吉凶への執着そのものが、実は憂慮を生む根源なのである。
「世に伝わらざる秘」の再考:巻末按語は当時の学者を「徒に言を事として其の訣を得ず」と批判し、世人はただ「青龍吉・白虎凶」の表面的結論のみを知り、その深層の変化規則を知らぬと指摘する。これは我々に警醒する:いかなる知識体系も、表層の分類に留まり内在的論理を忽せにすれば、教条に退化する。真の知恵は「なぜ」吉なるか、「いかなる条件の下で」凶に転ずるかを理解することにある——この条件性への敏感さこそ、占断者と門外漢の分水嶺であり、またあらゆる専門領域における「知其然」と「知其所以然」の区別である。
| 概念 | 説明 |
|---|---|
| 月将 | 太陽が毎月躔する所の次、即ち十二地支が十二月に対応し、每月に一の神将が値を司る。月将システムは大六壬式盤の基礎 |
| 天盤と地盤 | 地盤は十二地支の方位に固定され、天盤は月将を時に加えて順布する。天官が地盤の上に落ち、「天官加地」の判断組合せを形成する |
| 旺相休囚死 | 五行が四季における強弱状態:当令者は旺、令に生ぜられる者は相、令を生ずる者は休、令を克する者は囚、令に克せられる者は死。天官吉凶判断の核心依据 |
| 魁罡 | 天罡辰と河魁戌の合称。詐欺・網羅・戦闘・牢獄の象を主り、占断において常に凶煞と為る |
| 華蓋 | 功曹寅が正に合す。遮蔽・保護・芸術の星を主り、また孤高を主る |
| 天徳・月徳 | 吉神。朱雀の発用に遇えば、凶事は吉象に化し、「炉冶財」を主る |
| 禄馬 | 禄は日干の禄位、馬は駅馬星。貴人が禄馬に加わるは出行・昇遷の喜を主る |
| 空亡 | 旬空。所臨の課、吉凶皆減ず。「当に憂うべくして憂えず、当に喜ぶべくして喜ばず」 |
| 三宮時 | 絳宮・明堂・玉堂。天乙貴人の臨む所の宮をもって行動の吉凶を判断する特殊課式 |
| 斗孟仲季 | 天罡を孟(寅申巳亥)・仲(子午卯酉)・季(辰戌丑未)の位に加臨し、諸事項の吉凶を分別し断ずる |
システム論的視座からの六壬符号学:当代の学者は符号学の角度から六壬を研究し、十二神将と天官が一套の自律的符号システムを構成すると考える。その分類論理は古人の社会役割と自然法則に対する抽象統合を体現する。
六壬と意思決定理論:研究者の中には、六壬課式の判断プロセスと現代の決定樹分析を対比し、二者が構造上高度な相似性を持つ——いずれも多層的条件判断を通じて可能性空間を逐次絞り込む——ことを見出す者がある。
時間節律と人体生理:十二神将が月令に従い分布し、各々旺衰あることは、古人の自然節律が人事活動に影響することに対する長期観察の蓄積を反映する。現代の時間生物学研究は、人間の社会行為に確かに季節的変動が存在することを示しており、古人の帰納も経験的基盤を全く欠くわけではない。
天官体系の社会史的价值:十二天官が映す漢代の官制(驃騎尉・羽林軍・廷尉等)は、古代政治制度の民間文化への浸透の研究に貴重な材料を提供する。占卜体系の中の官制鏡像は、当時の社会の権力構造と階層意識を反映する。
「条件的吉凶」の現代的転化:六壬の「吉神位を失えば凶、凶神位を得れば吉」の原則は、現代リスク管理の状況化リスク評価の理念と通じる。金融リスク分析において、同一金融商品は異なる市場条件下でリスク等級を大きく異にする。これは六壬の判断論理と方法論的対話が可能である。