全 14 章中 11 章
梅花易数
全体意訳 本章は、物体の形態を観察して事理を推し量る知恵を説く:物事の本質を捉えてこそ法則を認識でき、始終を詳らかに観察してこそ趨勢を判断できる。細長い物(竹尺など)は一寸を十年に例え、寿命の長短を推測可能。円や四角の物(銭貨など)は千金を一両に比べ、運勢の興衰を計れる。銀の輪を手遊びする者は享楽にふけることが多く、宝石を懐に秘める者はやがて栄達する。石や土も時を得なければ無用の物となり、木器や金属も気韻を失えば徒労に終わる。
墨をすって功名を問う者は、求めれば求めるほど足りなさを覚え、鼎を捧げて命運を測る者は、貴気に近い体質で生涯非凡である。腰に錐を佩く者は求めることが多く成就し、道で果実の核を拾う者は万事が成就し難い。草を取って事業を問えば🌱、春に遇えば必ず繁茂し、銀を持って財運を問えば💰、元手があっても消耗を恐れる。無地の絹布は交友の疎淡を喩え、象牙の籤を人に託せば軽んじられる。数珠が円満なのは家庭円満の象徴、木魚が無常なのは親縁薄き暗示。
下文では類別ごとに物体と事理の関連を解析する:衣服は骨肉を包むゆえ喪葬の事を測るに適し、組み紐は身体を縛るゆえ紛糾と絡み合いを免れ難い。舟車や騾馬は行動力を表し、婢僕や鶏犬は反応速度を象徴する。金扇の開閉には往復の機微があり、調理済みの食物に再び生き返る理はない。瓜果は破れれば円満でなく、碁石は散っても再び集まる。金櫛が乱れを整えるのは解脱の象徴、刀筆や文書は訴訟と縁がある。酒壺の空満は人情の往来を喩え、文鎮の去来は君子の進退を喩える。
文章や書籍は小人の常用するものではなく、農具や籠・熊手は君子の随身するものにあらず。鞭を執る者は富貴を慕い求めることができ、琴を弾く者は自在の楽しみを得る。瓢を懸けるのは功名が待つべきことを喩え、柳を折るのは心性の軽薄さを喩える。竹杖は節義と剛直さを象徴し、木槌は鑽研と剛強さを暗喩する。手から書物を離さない者は己において徳を修め、技芸を鑽る者は自らを省みる。
花を指して影を見れば時光の流逝を知り、竹の音を聞いては心境の澄明を悟る。君子が楽を奏でるには終に口舌の労を要し、女子が針仕事をするには心事の纏わりを免れ難い。匣を出た図書は玉石の真偽を見分けられ、剣を手に執れば疑難の是非を断じられる。羽扇に綸巾の者は多く隠士の風骨を持ち、奇珍異宝の者は常に海を渡って来る。百草で人を生かすには薬性を理解し、六経で世を治めるには深く研究し究める必要がある。水を入れた鉢は長く置けばやがて傾き、金属は積み重ねてこそ用いられる。
事が成るのは詞と曲が合うように容易でなく、学識が通じるのは三生の幸いの如し。金を執って道を修めるのは物を借りて理を喩え、愛する物を断って師を招くのは道を重んじて宝とするが如し。心を明らかにして業を受けるには師に礼を尽くすべく、書簡を託して信を通ずるも師を尊ぶ義を廃すなかれ。道に合う人、義に合う事のみ行うべく、道に背く挙動、義を軽んじる物を安易に扱うべきではない。