全 39 章中 2 章
五行大义
全体的な意訳 万物にはそれぞれ本質的な形態があり、聖人は物の特徴を観察して名付けた。故に言う、命名とは本質を定めることであると。名無しは天地が混沌とした始原の状態であり、名有りは万物を認識する基礎となる。事物には各々機能や用途があるため、呼称の体系を確立する必要がある。『礼記』に記されている、嬰児が生後三ヶ月で笑い始めた時に名前を付けると。生まれる前には、元々名前は無い。五行は万物生成の根本要素であり、その形態や機能は自然の造化に由来する。どうして先に名称を確立せずに、その体用関係を明らかにすることができようか?
🌳 木行の解釈 『春秋元命苞』に言う、木は「触」の意味で、土地に触れて生じる。許慎は、木は「冒」の意味で、土地を突破して現れることだと解する。字形は中央から下部に伸び、根が広がる様子を象徴する。春の季節に対応する🌱。『礼記』に言う、春は「蠢」であり、万物が動き出し成長することを指す。方位は東方に属する🌅。『尸子』に言う、東は「動き」を表し、これは震卦の気によるものである。『白虎通』は、火は「化」を表し、陽気が時節を司り、万物を変化させると解釈する。許慎は、火は炎が上昇する様子を象徴し🔥、字形は立ち上る炎のごとしと解く。夏の季節に対応する☀️。『尚書大伝』に言う、夏は「仮」であり、万物を包み込み育てることを意味する。『釈名』に言う、夏は寛やかに仮すことで、万物に成長の空間を与えることである。方位は南方に属する🔥。
⛰️ 土行の解釈 『元命苞』に言う、土は「吐」の意味で、気の精華を内に含み万物を生み育てる。許慎は、土は万物を吐き出すと解する。王粛は、土は地の別称であり、五行の体系に組み入れられたと考える。許慎の字形解釈:二本の横線は地表と地中を表し、一本の縦線は植物が土を破って出る様子を示す。季節は季夏🌾(夏の終わり)に対応する。「季」には老いる意味があり、万物がこの段階で成熟し老いることから、四季の末尾を司るので老いると呼ぶ。方位は中央に位置する🔄。『礼斗威儀』に言う、土は皇極の正気を得て、黄中の徳性を内包し、万物を包み込む。
⚔️ 金行の解釈 許慎は、金は「禁」の意味であり、陰気が初めて起こる時に万物は収まり隠れると解する。土は金を生じ、字形は土に従い、両側の筆画は金属が土の中に蔵される様子に似る。秋の季節に対応する🍂。『礼記』に言う、秋は「愁」であり、粛殺の性質で道義を守ることを意味する。『尸子』に言う、秋は「粛」を表し、万物は恭しく荘厳な態度を示し、これは礼の現れである。『説文』に言う、天地が万物を収斂させるのが秋である。方位は西方に属する🌅。『尚書大伝』に言う、西は「鮮(あらた)」であり、万物が収斂の状態に入り始めることを指す。
💧 水行の解釈 『釈名』『広雅』『白虎通』いずれも、水は「準」であり、万物を平準にすると言う。『元命苞』に言う、水は「演」であり、陰気が潤いに変わり、流れ動いて潜行することを言う。字形は二人が交わるように見え、中の一線は水を表す💧。「一」は数の始めであり、「二人」は男女を喩え、陰陽が交わり合って一を生じる。水は五行の始めであり、無気が凝り固まった液体である。『管子』に言う、水は地の血気の筋脈であり、流れ巡って止まらないことから水と呼ぶ。許慎は、字形は泉が流れる様子に似て、内に微かな陽気を含むと解する。冬の季節に対応する❄️。『尸子』に言う、冬は「終」であり、万物はここに至って終わり伏す。『礼記』に言う、冬は「中」を表し、すなわち収蔵の意味である。方位は北方に属する🌌。『尸子』に言う、北は「伏」であり、万物は冬になると全て伏して、貴賎の別はない。
五行理論の本質は、古代人が記号システムを用いて世界を捉えようとした試みであり、複雑な自然現象を五つの基本的な相互作用パターンに归纳したものである。このシステム思考は、現代の複雑性科学においても示唆に富む――いかにして単純な規則で複雑なシステムを理解するかという問いに対して。
干支についての論
全体的な意訳 干支の体系は五行の原理に基づいて創設された。伝説によれば黄帝の時代に大撓(だいどう)によって定められた。蔡邕(さいよう)『月令章句』に載る、大撓は五行の性情を採用し、北斗七星の柄の指す方向を観察して作り出した。甲乙などを用いて日辰を命名することを「干」と呼び、子丑などを用いて月辰を命名することを「支」と呼ぶ。天を祭祀するには干を用い、地を祭祀するには支を用いる。これは陰陽の差異があるためであり、故に干と支の区別がある。命名には総論と各論があるものの、まず干支の全般的な意味について述べ、その後で各々の称号を解釈する。
📖 干支の総論 「干」という字には三つの書き方がある:干、簳(かん)、竿(かん)。「簳」は枝と幹が組み合わさって機能することを表し、樹木に枝条と茎幹があって共に樹体を成すように「干」は干済(かんさい)の義を取り、「支」は支任(しにん)の義を取り、日辰が万物を支え任ずるところから干支と称され「竿」は物が竿の上に立てられているように明らかに見えることを意味する。世俗の文書は簡略を旨とし、多く「干」の字を用いる。
🔤 天干個別解説
🐭 地支個別解説
📅 歳星紀年 『爾雅·歳次』記載の太歳の年名:
『春秋緯』に記載されたものは『淮南子』『爾雅』とやや異なる。以上はすべて干支の別名の要義であり、最終的には気化の観点から解釈される。
干支システムは、中国の古代人が「象を観て器を制す」という思考の特色を示している。すなわち、自然現象(北斗七星の運行、物候変化)を観察して記号的ツールを創造し、世界を把握するのである。この「象による思考」は西洋の概念思考と興味深い対照をなし、複雑なシステムのモデリングにおいて新たな視点を提供する可能性がある。